ゲーム脳というより、こどもを育てる社会環境のほうが問題

早急な研究を…「キレる子」と「ゲーム脳」の関係

 突発的な攻撃性を示す「キレる子」など、子供の心の問題について科学的観点から専門家が討議した文部科学省の「情動の科学的解明と教育等への応用に関する検討会」(座長・有馬朗人元文相)は12日、携帯電話やインターネットによるコミュニケーションや、テレビゲームが脳の発育に及ぼす影響は未解明で、一層の研究推進が必要だとする報告書をまとめた。

 検討会はMRI(磁気共鳴画像装置)などを使った脳研究の急速な発展を背景に発足。子どもの成長に関して科学的に明らかな事実と、データが不十分な議論を整理した。

 インターネットやゲームへの熱中が反社会的な行動につながるという指摘に対しては、「脳の広くに顔を見てのコミュニケーションに反応する部分があるということは大人では分かっているが、ITを通じた顔を見ないコミュニケーションで子どもがどう成長するかについて、科学的データは無い」(津本忠治副座長)として、早急に研究を進めるべきだと結論付けた。

 「キレる子」との区別が難しい心の障害を持つケースについては、現在の遺伝子研究の成果を応用した診断方法の開発を提言。早期発見と治療の道筋をつけるべきだとした。
(読売新聞) - 10月12日21時48分更新

最後の段落には異論はありませんが、子供を育てる環境整備がまず先。
子供たちの携帯ゲームへの熱中は、ゲームの存在が原因なのでなく、一人や子供だけ、あるいは大人より子供の数が多い状態で過ごす時間が長い結果なのではないのか。ゲームがコミュニケーションの発達に悪影響があるかどうかを研究するにあたっては、医学的な調査実験だけでなく、大人といる時間が短いこととの関連性に留意しなければならない。
それでもゲームが悪いという結果が出たとして、ゲームをしないで済むような社会環境、つまり一対一で相手して遊んでくれる大人を子供の数だけ確保できるのか?

文部科学省に相当する国の機関は先進国には無いらしいですが、この省の仕事ぶりとキレる子供がわが国で増加という2つの間に因果関係はないのか?

<赤ちゃんペット>販売禁止へ トラブル多く 環境省

 環境省は13日、来年6月から、犬や猫を念頭に生後間もないペットの販売を禁止にすることを決めた。赤ちゃんペットは環境の変化に弱く、輸送途中などで病気になる恐れがあるためで、販売を開始できる具体的な時期は調整中としている。
 販売禁止の方針は、同日開かれた中央環境審議会(環境相の諮問機関)に諮られ了承された。来年6月に施行される改正動物愛護管理法に合わせて実施される。
 国内では、「かわいい」などの理由で幼い時期のペットが人気で、同省の調査では犬、猫の約6割が生後60日以内にペットショップに仕入れられ、販売されている。しかし輸送途中で弱ったり、死ぬなどトラブルは後を絶たない。
 このため、同法の改正で動物取扱業が登録制となるのに合わせ、赤ちゃんペットの販売禁止も条件とすることにした。
 改正法ではこのほか、ペットの状態をよく確かめずにインターネットなどを通じて販売するのを防ぐため、販売前にはペットの状態を2日以上観察し、健康や安全に問題がないか確認することも業者に義務付ける。【江口一】
毎日新聞) - 10月13日12時46分更新

つーか、犬猫がペットショップに仕入れられて陳列販売されている現象にかかわるすべての人々や組織にひずみがあるのだが。行政が禁止にしないと幼い時期のペットを売るのをやめないような業者が現時点で動物取扱業者として登録されていることもおかしい。登録制でなく認可制にすべきでは。
またそういう禁止事項を作ると、犬猫売ることを生業としてるひとたちやペットショップで犬猫を買う人々の売る自由、買う自由を認めることになり、将来困るぞ。国際的にみてそんなこと法制化するなんてはずかしいし。
いっそ動物取扱業の登録制で犬猫販売を認めるスタンスでいくつもりなら、動物取扱業の登録をしないとペットを購入できないようにしなけりゃ片手落ちでしょ。