歴史学もサイエンス（自然科学）に融合

購入してずいぶん経つこの本を読み始めた。

銃・病原菌・鉄〈上巻〉―1万3000年にわたる人類史の謎

ネアンデルタール人など、現代人類の近縁が過去に絶滅した理由はうすうす気づいていたが、現代の民族紛争のように身内とそれ以外の対立の構図を作り、利己的理由で同類を殺すのは、人間が文明をもつようになってからのこと。服を着て農耕や牧畜を始めてから野蛮人としての歴史が始まったのである。「悪魔のような仕業」「人の心を持たない」などと表現される行為は実は「人間らしい」ことで、「人間にしかできない」のである。「悪魔」がこの世に姿をあらわさないのは人間の怖さを知っているからかもしれない。