【暮らし】バイオ燃料のパーム油生産は大量の二酸化炭素を生成する。

NY Timesのサイエンスセクションの記事によるとインドネシアアメリカ、中国に次ぎ第三の温室効果ガス産生国なのだそうだ。パーム油はヤシの実から作られる安価な油であり、外食産業で広く使われているだけでなく、近年では発電に使う計画もあり、バイオ燃料として脚光を浴びていた。バイオ燃料は植物の成長過程で空気中の二酸化炭素を固定するため、燃焼して二酸化炭素を放出しても二酸化炭素の正味の増加はゼロとなるとされる。
 パーム油の生産世界一はインドネシアである。パームやしのプランテーションの手法は、

  • 泥炭地(ピート)を干拓して水分を飛ばし、焼いた後、やしを植える

わけなのだが、泥炭地は炭という字が入っているように二酸化炭素を吸収した植物が堆積してできていて、水分がなくなると二酸化炭素が空気中に放出されるのだ。結果としてパーム油そのものはエコであるにもかかわらず、その生産に伴う二酸化炭素の増加量は世界中で消費される化石燃料から産生している二酸化炭素の10%弱に相当するという試算がなされた。カロリー当たりに換算すると化石燃料などかわいいものだ、というくらいの温室効果を生んでいることになる。
 あと、このNY Timesの記事にはてなブックマークがひとつもついてないのは驚きだった。